歩くひと_ヒロクレ日記

旅した土地の思いで 子どもと暮らす 日々雑記

熱い男

高井鴻山記念館へ。

鴻山の書斎兼サロン“●然楼(ユウゼンロウ)”は、縁側に盆栽の収納庫と見せかけた地下通路への抜け道や、押し入れの中の隠し通路、二階から屋根伝いに逃れるための隠し扉などがあり、スリリングなつくり。

鴻山は小布施の豪農商で、葛飾北斎を庇護したことで知られている。

加えて、書画(特に晩年の妖怪絵に特徴あり)・詩文に秀で、善光寺参詣の文人墨客は、なべて鴻山邸を訪れたという。

また尊皇攘夷(公武和合)の思想を持ち、共に上京を約束した佐久間象山は単身上京した折に暗殺されるなど、紙一重を生き延びた人物でもあるらしい。

器用貧乏の性なのか、飛びきれなかった者(維新後、中央政権への参加を望みつつ辞して地元に留まっている)の悲しさか、多彩かつ旺盛な活動に関わらず歴史的には低い評価のようだ。