講演 ユネスコ世界遺産を巡るドイツ建築文化の旅
呉高専文化セミナー“ユネスコ世界遺産を巡るドイツ建築文化の旅”を聞く。
内容は、ドイツに於いて、世界遺産のある都市を建築様式順(年代順)に巡りつつ建築様式の特徴を知り、変遷を追うというもの。
大まかな内容としては
・ドイツの建築様式は、単純→複雑化を繰り返しながら変遷している。
・首都の変遷といった歴史的な事情により、世界遺産のある都市はゆるやかに西→北→南→東の楕円を描く。
◇西部 プレ・ロマネスク(カール大帝の文化活動)
ロマネスク
ゴシック(後期ゴシック(神秘思想の流行))
◇北部 ゴシック
ルネサンス(ルター(プロテスタント)による宗教改革の時代)
◇南部 バロック(宗教改革に対するカトリック陣営の布教)
ロココ
◇東部 バロック→ロココ
新古典主義(ギリシア建築の考古学的調査の進展による)
モダニズム(バウハウスに代表される。産業革命による合理主義の精神が背景に)
とにかくとにかく面白かった(世界遺産→http://www.sekai-isan.com/)。が、筆力及ばず。
付記:建築様式のバロックは楕円を好む動的なもので華美華麗。信者の恍惚感を引き出している点では浄土真宗の寺院と近しいように感じる。
ところで、バッハ、ヘンデルに代表される音楽のバロック。自分勝手に現代音楽の原点のようなもので素朴なものと思っていたが、建築様式と同様、当時としてはかなり刺激が強いものだったと理解する。
“だって、主旋・副旋混じって複雑だし、教会のパイプオルガンでドーンガーンじゃない?やっぱり派手よ”とは彼の弁。
そっか…。世の中知らないことだらけですな。
そういえば“石見銀山”も世界遺産に登録となりました。